生涯学習とは、ユネスコが1965(昭和40)年に提唱したもので、本来はlife-long education、すなわち生涯教育といわれていました。
その後日本にも紹介され徐々に広がり始めた様です。まさに、ひの社会教育センターがオープンした(1969年)頃だと思います。
さて、生涯学習(教育)の精神を一口で表現するならば「生きるエネルギーを育むために学び合う」ということになるような気がします。
人は、自分の人生を楽しむために、学校教育に限らず、家庭や職場、社会においてもいろいろなことを学ぶ喜びを有しています。また、社会の第一線から退いた方も、趣味を広げたり、自分の新しい可能性を見つけ出すために学びたいと考えているのではないでしょうか。
そのためには、自分が学びたいものを見つけ出すこと(めぐり合うこと)、一緒に学び合う仲間と出会うこと、安心して学び続ける場所があることではないでしょうか。そして、いつからでも学び始めることができるのが生涯学習だと思います。
当センターでは「学びたいときが適齢期」「継続は生きる喜びづくり」を合言葉に、皆様の応援をしたいと考えています。
人間が自分らしく生きられるとしたら、どんなに素敵なことでしょう。その為には幼児期から、子どもの人権や意見が大切にされ、ひとり一人の個性を育てていくという教育がなされ、人は違っていて当たり前という考え方が必要であると思います。
また、大人になってからも日々の生活をより豊かにするためには、常に学び続けようとする姿勢が大切であるといわれています。
しかし、社会全体が不安定であることをはじめ理由はさまざまでしょうが、21世紀に入ってからは、今まで文化的なことに使われていたお金や時間が、どんどん少なくなってきているような感じもします。
日々の生活の中にゆとりや文化的なことが少なくなっていくと、人の心も徐々にすさみ始め、やがて社会全体が暗くなり、様来に夢を持てなくなってしまうのではないでしょうか。
ひの社会教育センターは、自分の生き方を積極的に選択していただくためのきっかけ作りをお手伝いさせていただくと共に、わくわくしながら次の出会いを楽しみに待っていただける施設でありたいと考えています。
これからも、会員、利用者、市民の皆様と共に、知恵を出し合い市民自治の精神を大切にしながら、子どもから大人まで楽しみを共有し合える町づくりのために、努力をしたいと思います。