森のようちえんから国際交流まで、幅広い社会教育交流活動をご紹介します。

青春をぶつけて叩き続ける

武蔵生越高等学校和太鼓部『青龍』の1年生(39代)2年生(38代)による定期演奏会にお邪魔してきた。
1部1年生、2部2年生の2部構成で、初公開の新曲など盛り沢山の内容で楽しませていただいた。
というより、腹の底に鳴り響く長胴太鼓、リズムを叩く大太鼓、軽やかに響き渡るしめ太鼓、それに加えて篠笛や小さなシンバルの様なチャッパの音が見事なアンサンブルを醸し出している。
最初は1年生の演奏、「高校生の演奏だろうかと思うほど、心を揺さぶられた。同じような太鼓がいくつも並んでいるが、ひとつとして同じ音色の太鼓はないように聞こえてくる。しかしその響きは乱れることなく心地よく聞こえてきて不思議世界に導いてくれる。
会場からは1曲が終わるごとに満席の客席から大きな拍手が鳴り響いた。
しばしの休憩に続き、2年生(38代)の発表が始まったが、とたんに会場の雰囲気が変わった。素人の私の耳にもはっきりとわかるくらいに、一糸乱れぬ迫力ある演奏が始まった。
去年も聞かせていただいたが、1年間の成果には目を見張るものがあった。
そこで、座長さんからのメッセージは「曲によってはとてもむつかしく、どの様に演奏したらよいのかわからず悩んだこともあった。しかし、一つづつ、何度も練習していくしか方法がなく、その努力の成果が今日の演奏です。どうぞ最後まで楽しんでください。」であった。
難しい曲にもひるむことなく果敢に挑戦し続け、そのたゆまざる練習の成果こそが、観客の目と心をとりこにして感動させているのである。
何より演奏している高校生の目がキラキラと輝いていた。そしてほれぼれするほど笑顔が美しかった。
隣に座っている男性に「素晴らしい演奏ですね」と聞くと、「とても高校性の演奏とは思えない、心が震えています、今日も来て本当によかった」と話しながら目頭を押さえていた。
ただひたすらに演奏をしている「まさに青春をぶつけて叩いている」いや楽しみながら演奏しているようにも見えた。だからこそ聞く人の心に響き渡り、感動を与えてくれるのではないだろうか。
子どもたちの中には、何か今一つ打ち込むものにご縁がなく、ドロップアウトする子どもたちもいますが、「子どものためと言いながら、出世を夢見、学歴ばかりを気にしてる大人の方には責任はないのだろうか。」
世界中の子どもたちが、何か一つ、青春をぶつけるものに出会ってほしいと願いながら、帰路についた。
ちなみに、武蔵生越高等学校和太鼓部『青龍』の皆さんは、県大会最優秀賞獲得!。2025年8月に香川県でおこなわれる全国高等学校総合文化祭への出場が決定したそうで、2年連続全国大会出場だそうです。
演奏の様子はホームページでも紹介されています。
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